つい先日、アメリカの大統領選がありましたが、
その結果について驚きや悲しみ、また色々と議論があります。
日本にとっても今回の大統領選は色々な意味で今後に影響があるとして、
注目が集まってました。
そして、その大統領選後、歌手のレディー・ガガが掲げていた「Love Trumps Hate」について、
日本にあるテレビ局が取り上げた時の和訳に注目が集まりました。
今回はこの、「Love Trumps Hate」の本当の意味について見ていこうと思います。
「Love Trumps Hate」はどう訳されていたか!?
この「Love Trumps Hate」、3つの単語で構成されている文章ですが、
その1つ1つの単語を見てみると、1度は見たことのある単語だと思います。
そして、真ん中にある「Trumps」はトランプって書いてあるので、
きっとトランプのことについて言っているのだろうと思うでしょう。
そして、こんな風にテレビでは和訳されてました。
"トランプは嫌い"
「Love Trumps Hate」の本当の意味は!?
では、さっきの"トランプは嫌い"は和訳として正しいといえるでしょうか。
答えは、ノーです。
そもそも、「トランプは~」と"トランプ"という単語が主語となって和訳されてますが、
ここでは「トランプ」は主語ではありません。
では、主語は何が来るのか?
意外とシンプルに考えてみるとわかりやすいと思います。
そうです。一番は最初の単語「Love」になります。
Loveは「愛」「愛情」「恋愛」という名詞ですが、
動詞としても使う事ができます。
ちなみに、「Hate」も同様です。
名詞では「憎しみ」、「憎悪」という意味で、動詞だと「憎む」「ひどく嫌う」などとなります。
そして、英語の基本的な文法として、主語が来たらその後は「動詞」が来ます。
ただ、ここで少し紛らわしいのが、「Trumps」です。
少し前に述べたように、「Trumps」という単語を見ると、ついドナルド・トランプの事だと思いがちですが、
よーくトランプという単語を見てみると、
「Trump"s"」と最後に"s"が付いてますね。
人の名前の後に、このように"s"が付くということはありません。
(TRUMP's ~というように、「トランプの~」という書き方はあるかもしれませんが。)
なので、ここでの「Trumps」はトランプ本人を指している固有名詞では無いということがわかります。
では、「Trumps」は固有名詞ではなく何なのか?
ネットや辞書で調べてみると、「Trump」という単語は「切り札」「奥の手」や、
「負かす」「~に勝つ」という意味があります。
名詞、動詞共に使える単語です。
ここでは、「Trump"s"」の"s"は三人称単数形の動詞になるので、
「負かす」、「~に勝つ」という意味として使われます。
なので、「Love Trumps Hate」の本当の意味は、
「愛は憎しみに勝つ」となるのです。
まとめ
いかがでしたか?
「愛は憎しみに勝つ」と「トランプは嫌い」はだいぶ意味が変わってきます。
一見、「Love Trumps Hate」と見ると、トランプの事かな?と思ってしまいがちですが、
このようになんとなく訳してみるのではなく、
文の構成に注意して訳してみると、実は違う意味だったと気づけたり、
間違った解釈が減るかもしれません。